花見は、古来から祓いのための宗教的行事、もともとは神事でお祭りでした。期日が設定され、野山に出かけ花を愛で、その下で楽しむことで厄を祓い、神様と過ごすとされていました。かつては秋の実りを願い、花の下でお祭りをし、花で収穫を占ったそうです。開花は神様が降りられた証で、パッと散ると凶とされたようです。岩手もそろそろ桜の開花宣言が行われるのでしょうか。桜の木の下での春の楽しみといえばお花見です。「3日見ぬまの桜かな」と歌われたように、うっかりするとすぐに散ってしまうのが桜です。定番のお花見といえば、桜の木の下で日頃の憂さ晴らしと、その日ばかりは無礼講のようにどんちゃん騒ぎ、今日においてはお花見とは名目で、本当のところ、桜は酒の肴に過ぎず、飲み食いに重点があるようです。しかし、昨年より新型コロナウィルス感染症が蔓延し、大騒ぎする花見は控えるようにというお達しが各地で出ており、日本人にとって本来の花見をする良い機会なのかもしれません。桜は山の神が降りてくる時の目印になる木として、特別に神聖視されており、お花見に付き物のお酒も本来は神に供えたお下がりを皆でいただくものでした。さくらの「さ」は山の神様(田の神様・稲の神様)、「くら」は山の神様(田の神様・稲の神様)がおわします「座」を意味し、桜の木は神様の依代(よりしろ)と言われています。「花といえば桜、咲くといえば桜」と無意識に日本人が好む花としての桜を見ながらお弁当を静かにいただきましょう。今月の限定テイクアウト弁当は「花見弁当(税込1,500円)」です。春野菜の天丼とそぼろ丼、キムチ・ローストビーフ・桜餅・玉子焼きが入っています。よろしくお願いします。