今年は11月7日が立冬です。立冬とは、冬の始まりのこと。「立」には新しい季節になるという意味があり、立春、立夏、立秋と並んで季節の大きな節目です。中国から伝わった二十四節気という季節のわけ方からきており、1年を太陽の高さで春夏秋冬の4つに分け、さらに6つずつ計24の季節に分けています。テレビで「暦の上では」というときは、この二十四節気を指しています。立冬から朝夕が冷え込み、日中の陽射しも弱まってきますので、冬が近いことを実感させる頃ですね。木枯らし1号や初雪の便りも届き始めます。こちらでは、来週は最高気温で10℃以下、最低気温は零下に届くかどうかなので体感としてはもう「冬」ですね。車のタイヤも冬用にそろそろ替えなきゃなあという頃です。立冬をすぎると、初霜が降りて冬の佇まいへと変わります。そしてこの日から立春の前日(節分)までが冬ということになります。
立冬は次の「小雪」までの15日ほどの間を指します。立冬は、はじめて冬の気配が表れてくる日を意味しており、もう冬ですよという意味ではありません。江戸時代の暦便覧によると、立冬は「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と書かれており、これから冬らしく寒くなっていきますよという意味です。今年の立冬の期間である7日から22日に、秋は深まり、冬が近づいてきます。立冬の間には、さらにそれぞれ3つの季節(候)にわかれています。初候の11月7日~13日頃は山茶花(さざんか)が咲き始めます。次候の11月12日~16日頃は大地が凍り始めます。末候の11月17日~21日頃は水仙(すいせん)の花が咲きます。
中国では、立冬は大切な節目とされていて、肉や魚、餃子を食べる風習があります。寒い冬に向けて滋養をつけるために肉や魚を食べるのですが、日本は、すき焼き、ステーキ、鍋になるのでしょうか。中国北部、北京などでは水餃子も食べます。餃子の中国語の発音が、交代(季節の交代)という発音と似ているという語呂合わせから始まったようです。日本では、かつおパックやめんつゆで有名なヤマキが、11月7日を鍋の日にしました。「いいなべ」の語呂合わせ、実際に家庭でも鍋料理を作ることが増えてくることが多いからだそうです。鍋や肉料理で温まって、お元気にお過ごしください。