秋土用の丑の日

「土用の丑の日」は、簡単に言えば、「季節の変わり目」のことです。日本では古くから、暦にあわせて季節が変わるときに特定の料理を食べたり決まった行事をしたり、様々な習慣が続けられてきました。「土用の丑の日」も、そんな古くから続く慣習のひとつで、暦に関係しています。「土用の丑の日」の「土用」とは、暦の「立春・立夏・立秋・立冬」の直前18日間を表す言葉です。「立春・立夏・立秋・立冬」は、1年を24等分としてそれぞれの「節気」にわけた「二十四節気」という暦のことです。

立冬の直前にあるのが、秋の「土用の丑の日」で、夏の疲れが現れやすい時期で、老けることに注意が必要と言われています。今年の秋の土用は、立冬が117日ですから1020日から116日まで、秋の「土用の丑の日」は、1025日と116日です。秋の土用では、「辰の日」に「た」のつく食べ物、大根や玉ねぎなどや、サンマなどの青魚を食べると良いと言われています。疲れが出てくると老け込みやすくなるのが悲しい現実です。青魚で老化防止をしましょう。

「秋土用」は、夏に溜まった疲れが表面化しやすい時期で、気温差によっても体調を崩しがちです。「なんとなく調子が悪いかな」という合図を見逃さないで、少しだけ、ここで休んでみましょう。秋がすぎれば今度は寒い冬がやってきます。喉を痛めたり、咳が止まらなくなったり、夏とは違う体調不良を起こすこともあります。ましてや、今年はコロナ感染の危険性もあります。冬を迎える前のこの時期、健康管理をはじめるきっかけとなるのが「秋土用」なのです。

「秋の土用の日」は18日間あります。この時期は、季節の変化により精神的にも落ち込みやすいといわれており、心身の健康管理には十分注意してください。気持ちが不安定になる、感傷的になる、衝動買いをしやすくなる、といった傾向があるのもこの時期なので、それも季節の変わり目だからと自覚していれば少し楽かもしれません。ソワソワするときは無理して突き進もうとせずに休憩を。ゆっくり足湯やお風呂につかるのも心を落ち着かせるためにはいいですね。気持ちの切り替えと今後の支度を始めましょう。服や部屋の衣替え、また仕事や身辺の整理など、自分のことだけではなく、パソコンや靴などものに対するメンテナンスも心がけてみましょう。「秋土用」の期間は疲れを癒やし、栄養をたっぷり摂って、体力をつけるときで、心身をいたわりながら暮らしを整えていきましょう。そしてこれからやってくる長い冬の季節を気持ちよく迎えたいものですね。