幕張メッセでオリジナル商品開発WEEKが行われ、見学してきました。食品・飲料、非食品のオリジナル商品開発、プライベートブランド、OEM・業務用製品/サービスの展示会ですが、併設でインバウンドマーケットEXPO、国際ホテル・レストランショー、フードケータリングショー、厨房設備機器展も同時開催されていました。自社ブランド商品開発を行う上で抑えておかなければいけないポイントを重点的に展示会の見学、関連するセミナーに参加しました。
ブランドとは他社と差別化できる個性のことを指しており、ブランド・ミッションに基づき、自社のイメージ、商品、信頼感が外からどのように見えるようにしたいかのコントロール(ブランディング)が必要です。マーケティング戦略で目指すものは「ナンバー・ワン」ですが、ブランド戦略で目指すものは「オンリー・ワン」であり、日本一・日本初・他にはないものを作り、名物商品に育てることがブランディングにつながります。
今回、展示会での情報収集やセミナーを聴いてわかったのは、とりあえず商品は開発したが、どこも販路に苦慮しているということでした。成功事例の話を聴いてわかったのは、商品開発前にターゲットや販路を絞ったコンセプト設計、地域性・社会性・話題性・他社には真似できない独自性を考え、伸びている市場や商品カテゴリを重視し、商品コンセプトを立てて、これを軸に用途やデザインをつくることが最も重要だと感じました。そして、ここに最も時間をかけなければならないと思いました。拙速な商品開発をして失敗する理由はここにあるのではないでしょうか。
商品開発後には、認知拡大の情報拡散(SNS・インフルエンサー活用・プレスリリース・メディアの引き込み)、第三者評価(コンテスト受賞)、客予算ごとの品揃え・味のバリエーション、百貨店催事で認知拡大、地域コラボ・企業コラボによる話題作りをしっかり行えば、ブランド化され、売上げアップは後からついてくると思いました。成功事例に共通している点は、営業は敢えてしないのが王道であり、認知と理解を進め、お客様に「欲しい」と思わせる活動をしていることでした。
重要なのは、日本一といえる地域(事業)ブランドを育てること、どんなに小さくても一番をつくることだと思います。自分たちの強みと向き合いながらオンリー・ワンをどう作るか、この商品が刺さるターゲット顧客をどう絞り込むか、コンセプト設計とキャッチコピーを考え、そのうえでブランド・ルールを言語化し、ブランド実績を積み上げていくことが、ブランド力につながっていきます。売れない商品を売るのが営業の仕事という日本にしつこく根付く固陋な考えを排し、今回学んだことを通して、自社のブランド管理と商品開発を行っていきたいと思います。