JETRO主催のUAE(アラブ首長国連邦)ビジネスセミナーに参加してきました。中東・北アフリカは、イスラムをベースにした新興成長地域で世界トップクラスの人口増加(4億人超)、若年層比率の高さ(平均年齢28.9才※ASEANは32.3才)を誇っています。日系企業がこの地域で最も進出しているのが、UAEなのですが、UAE/ドバイは中東・北アフリカや南インドへのハブとして、この地域へのさらなる浸透を行う拠点として機能しています。JETROによると、この地域はブルーオーシャンであり、今がまさに進出のチャンスだと言っていました。
UAEには2つの首長国があり、ひとつはアブダビ首長国でUAEの石油利権を握っており、日本は25%の石油をアブダビ首長国から輸入しています。もうひとつが、ドバイ首長国で物流拠点として国際旅客者利用数世界一のドバイ国際空港、エミレーツ航空、世界11位のジュベル・アリ港(日本は東京と横浜港を合わせても世界26位)を擁しています。また、世界一の観光都市となるビジョンを策定し、世界一の高層ビル、世界一の人工島、世界一の大きなショッピングモール、世界一大きなフラワーパークなど数々の世界一を建設しています。
ドバイでチャンスのある分野は、食品と環境。農水省の発表では、世界一、和食レストランの出店が多かったようです。寿司が大人気で、日本のベーカリーやスイーツも人気で多くの日本企業が進出しています。今年10月から来年4月にかけて国際万博が、ドバイで開催されるので海外からの来場者も多くなることが見込まれています。
一方で、生活費の上昇や失業問題の存在、石油価格に左右される経済の脆弱性、産業の裾野の狭さ、などの問題を解決すべく、改革が必要と国をあげてビジョンと実行力を伴って取り組んでいます。若年層の高い国のパワーを感じました。農業では節水型農業に取り組んでいるようです。
日本企業の輸出先として人気の香港や台湾がすでに飽和し、日本企業同士の競争が激化している話や対日感情の悪い中国や韓国でのビジネスが難しい話を聞くと、まだまだ、先に進出すべき地域、ブルーオーシャンがあると感じたセミナーでした。こういった地域に単独ではなく、オールジャパンでひとつずつ取り組むことができたらなと思いました。