先日、県南広域振興局主催の「南いわてeコマース活用セミナー(全3回)」に参加してきました。昨年度は出席できなかったのですが、今回、第1回「ソーシャルメディア活用効果と顧客戦略」を聴講しました。高千穂大学の新津名誉教授の話は何回か、聞いたのですが、今回も自社商品の理解と生活者視点にたって自社商品をいかにその中に組み入れていくか、独自性・差別化をもった生活シーンの提案が大事だということでした。いかに他社、他商品と違う何か、顧客にとって意味のある情報を打ち出していくかを肝に銘じていかなければならないです。今回のセミナーのテーマはeコマースとSNSの活用ですが、大企業のように広告予算のない中小企業にとってはいかに費用対効果のあるマーケティング施策を立てるかは非常に重要です。(株)ガイアックスのソーシャルメディアマーケティング事業部の重枝副部長の話は、広告については情報流通量が10年間で6倍以上に増えたにも関わらず、情報消費量は10%の伸びに留まるということでした。うすうす気づいていましたが、情報洪水の時代にあっては、消費者の広告に対する嫌悪感は非常に高まっており、今や広告は無視の時代といっても過言ではない状況です。広告の費用対効果が落ちて広告主にとって広告損害額が大きくなっていることは、テレビをはじめとする既存メディアのビジネスモデルに打撃を与えるだけでなく、広告主の企業側にとっても新たなビジネスモデルへの変革を余儀なくされることになると思います。今までのように広告収入で成り立っている地上波放送のテレビ番組を無料で見ることが難しくなってくるかもしれません。ソーシャルメディアで話題となるよう、インフルエンサーの活用や、いかに口コミを発生させるかが重要になってくると言われていますが、逆に、炎上という逆効果のリスクもあります。当社もFacebook・LINE・Instagram・Twitterといったソーシャルメディアを活用していますが、FacebookがFacebook広告を使うことを前提としたソーシャルメディアとは知りませんでした。日本で一番よく使われているLINEも拡散効果はなくCRMの使い方しかないということで、各ソーシャルメディアの特徴をよく抑えて使わないと使い方を間違えるということが分かりました。ステルス・マーケティング(ステマ)という言葉が流行っているように、消費者に宣伝と気づかれれば、広告の嫌悪感を生むだけだと思います。要は、本当に良いと思うものをいかに顧客に上手く伝えることができるか、顧客にとって価値のある情報を伝えられるかが重要だと思いました。儲からない農業をいかに改善していくかは、コストのかからないSNSを使っていかにeコマースの売上につなげていくかが重要課題と認識を新たにしました。