JFOODOシンポジウム

先日、東京でJFOODOThe Japan Food Product Overseas Promotion Center/日本食品海外プロモーションセンター)のシンポジウムがあり、参加してきました。農林水産業・地域活力創造本部(本部長:安倍首相)による201611月決定に基づき、20174月に設置された、日本の農林水産業・食品のブランド構築のためのプロモーション機関がJFOODOです。県別/事業者別に狭い市場を奪い合うのではなく、オールジャパンで市場を創造していくものです。産地しか表さないマークづくりを脱し、まず顧客に対してブランドが約束する事柄を決め、ロゴを管理し、プロモーションで記号化する。ブランドに意味が蓄積されれば原価以上の価格を実現することが可能となります。取り組む品目は和牛、水産物(ホタテ・ハマチ・鯛)、緑茶、米粉、日本酒、日本ワイン、クラフトビールでターゲット国を決めてプロモーション活動を行い、今年で3年目を迎えます。日本の人口減少は既に始まっており、地方は限界集落化していくと言われています。縮小し続ける日本市場の中、農林水産業・食品業界は他業界と同様、輸出し、海外市場を開拓しなければならない状況ですが、日本より数倍広い海外市場で販路開拓やその国でブランディングをするためのプロモーション費用は莫大にかかるので事業者単体では非常に難しいものがあります。従って、オールジャパンとして取り組む戦略品目を決め、ターゲット国を決めてプロモーション活動を行うことは理にかなっていると思います。事業者も活用してこれを商機とし、海外市場開拓に取り組むべきだと思いました。また、今回、輸出に既に取り組んでいる事業者の話で印象に残ったのは従業員がわずか7名の明石酒類醸造社が直接輸出を選択し、海外の展示商談会に出展を続け、3年間は売上がなく、コンサルタントから止めるよう言われたが、今は年商1億円超にまで海外輸出を成功させた話でした。大変、勇気づけられる話でした。農畜産物の海外でのブランディングをどう進めていくかはいろいろ考えさせられる部分はありますが、他業界の他社のこういった事例も参考にして取り組んでいきたいと思います。