一般的に蕎麦は「播種から収穫まで75日」と言われている、栽培期間の短い作物ですが、岩手県北上市は気温が低いため、西部開発農産ではこれより長い90日を収穫の目安としています。蕎麦は下から順に花が咲き、下から順に実が熟していきます。つまり、1本の蕎麦の中に熟し具合の異なる実が混在しています。一番てっぺんの実が熟すまで収穫を待っていると、下の方の実は落ちてしまうので、ほどほどのところで収穫します。具体的には黒化率(こっかりつ=黒く成熟した実の割合)70%程度での刈り取りがよいとされています。しかし、この見極めが難しい!写真は黒化率70%でしょうか?上から下まで熟して乾燥している状態で刈り取る麦とは違い、半生の状態で刈り取る蕎麦は、半生の茎や葉などでコンバインの目詰まりを起こしやすいため、ゆっくり走らせねばならず、時間がかかります。しかも、半生の状態での刈り取りですから蕎麦の刈り取りは晴天の日中のみ行います。この日は晴天で風がある絶好の刈り取り日和でした。10月中に刈り取りをしたいところですが、天候次第です。頻繁に来る台風が蕎麦畑を駄目にしてしまわないよう祈るばかりです。新蕎麦の出荷は10日頃から予定していますので皆さんに美味しい蕎麦をお届けできるよう、収穫を頑張ります!